求職者の経験から強みを引き出し、内定確率を上げるためにさまざまな工夫を行っている業界・企業特化型エージェント。内定承諾に向けた最後のフェーズでも、細やかな対応が欠かせません。第三弾の本記事では、求職者本人では進めにくい条件交渉をどのように行っているのか、
エージェントファインダー代表取締役・粕谷暢司氏が解説します。
●企業との信頼関係があるから、年収交渉も進められる
選考後の交渉についても、企業との関係性が深いエージェントならではの動き方があります。
企業人事と日々情報交換を行っているエージェントの中には、最終面接後、合否が出る前のタイミングで人事マネージャーや現場の面接官に採用可否の感触をヒアリングする方もいらっしゃいます。
「こんな点が不安で…」と懸念材料がわかれば、「この方のスキルや経験から、現時点で足りない点もキャッチアップしていくと思います」などとポジティブな点を改めて伝えられる。採用の後押しをすることができるのです。
また、他社の選考進捗、内定状況を伝えて、交渉するケースも。普段からコミュニケーションを密に行っているからこそ、選考後の交渉も柔軟に進めることができるのでしょう。
条件交渉では、企業側にどこまで年収を上げられるか交渉することもあります。
企業が定めた年収を求職者に伝えるだけに留まらず、企業側に対して「他社からも内定をいただいており、〇〇万円まで上げていただけないと、内定承諾が難しいかと思います」などと交渉していく。企業との信頼関係がなければ難しいこと、求職者が言いにくいことも、企業特化型のエージェントだから正直に伝えられるといえます。
●入社後のミスマッチが少ないからこそ、長く1社を担当できている
特定の業界、企業と長く深くお付き合いしているエージェントは、社内の最新でリアルな情報を常に持っています。
入社後の研修体制やインセンティブの形態、社内異動の状況などを、転職サポートした方に直接ヒアリングできるためです。人事からエージェントに伝わる内容はオフィシャルなものなので、実情が加味されていないことも多々あります。「実際に入社した方から聞いた話」をたくさん持っていることも、業界・企業特化型エージェントの大きな魅力だと思います。
長く同じ業界、企業を担当しているエージェントは、入社後のミスマッチが少ないという特徴もあります。入社後にミスマッチが起こりすぐ離職していたら、継続的な信頼関係は築けません。長く担当していることが、企業を深く理解し、信頼関係があり、適切な人材採用につなげている証拠だと思います。
エージェントに転職サポートをお願いする際は、その担当者の経歴や実績を詳しく聞いてみてください。転職という人生の重要な岐路で、信頼できるパートナーに出会えるかどうかはとても大切なこと。ぜひ妥協せずに選んでほしいと思っています。
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